Utulensとは?
「ウツレンズ」と読みます。
あの「写ルンです」に使われているプラ製のちっちゃなレンズを、ミラーレスカメラで使えるようにした、一種の面白レンズです。
本当に写ルンですで撮ったかのような、ノスタルジックな描写が楽しめます。
うちには、FUJIFILM Xマウント用のやつがありまして、
去年のまとめ記事でも、ちょこっとX-T30での作例を載せてます。
でもAPS-C機なもんで、例によって中心部の解像いいとこしか使えてなかったんですよね。
本来なら32mm広角なのが50mm標準相当になってしまうので、やっぱり「本当に写ルンですで撮ったような」感にはイマイチ欠けてしまうわけであります。
SIGMA fpになら付くんじゃない?
付いた。付いたよー。
FXマウント用ってなってますけど、実際にはL39マウント→FXのマウントアダプターと、L39仕様のレンズがセットになっているので、fpの場合ならボディ側から、
SL→M→L39→utulens
とマウントをチェンジしていけば、ばっちり装着できるわけです。これなら画角も本来の32mmで撮影可能。
…それにしても薄い。そしてコンパクト。
GRⅢもびっくりだよ。
2,600万画素のフルサイズに、プラスチック製1群1枚(笑)の写ルンですレンズ…なんとも贅沢な組み合わせです。
お任せで撮ってみる。
現在も販売されている「写ルンです」の仕様を見ると、F値は10固定になってますが、このutulensはF16固定です。絞りはいじれません。
F16なのは、以前の仕様なんでしょうか? 写ルンです本体も、ちょっと明るく進化してるんですかね。
SSは1/140秒固定で、iso400のカラーネガフィルムが装填されているようです。
だったら、同じようにSSもisoも固定して、そのまま構えて撮るというのが「写ルンです道」のお作法と心得るべきでしょう。
今回はF10とF16という差を考慮して、
- iso 640固定
- SS 1/140固定
で使ってみようと思います。
作例
これは凄い!
これは紛れもなく「写ルンです」画質!
上記公式サイトの作例コーナーを参考にレタッチしてみましたが…想像以上にワクワクする、良い意味でチープな写真が出てきて興奮。
豪快に落ちる四隅。
容赦なくひん曲がる電柱や木の枝。
それでいて逆光でも色はしっかり出ているし、シャドウもハイライトも粘る。
X-T30で真ん中だけ食ってた時とはまるで別物。面白い!
これとか、全体的な緩さとハイライトの感じなんかが、本当にフィルムで撮ったみたいじゃないですか?
ちょっとたまんないな、これは。
Kodakも試してみたい…
FUJIFILMに「写ルンです」があるように、フィルムメーカーもう一方の雄であるKodakにも同じような商品があります。
それが、
「ファンセーバー」というこちらの商品。
残念ながら、レンズのF値やSSの資料は見当たらなかったんですが…iso800のKodakフィルムが装填されていることはわかりました。
iso800なら、恐らく写ルンですよりもSSは速いであろうと考え、
- iso 800
- SS 1/250
に再設定。
レタッチも、
この辺を参考にして調整してみたのが、
こちら。
…どうだ? 黄色感がちょっと足りないか?
なんか違うかもしんないけど、ノスタルジック感は更に増した…気がする!
昭和だ…。
僕は今、昭和6X年の町を歩いてるよ…。
いやぁ、utulens恐るべし。
おまけ
同じ写真を、「写ルンです」風と「ファンセーバー」風で現像してみました。
だいぶ雰囲気が変わるもんだなと。
それにしても…この現像は、どっちも有りだな。プリセットにして配布とかしたら需要あったりするかしら。
FUJIFILM フジカラーレンズ付フィルム 写ルンです スタンダードタイプ シンプルエース 27枚撮り 初期モデルデザイン LF S-ACE SP FL 27SH 1
- 発売日: 2018/03/23
- メディア: Camera