雨曇りは『銀残し』
折に触れて言っているけど、写真撮りが嫌いな雨と曇りの日っていうのは、PENTAXユーザーにとっては『銀残しチャンス』だ。
普段はなかなか、「コレ一本で!」と決めて臨むには勇気の要るカスタムイメージだけど、雨曇りとなれば別。
3月の末にとても良いチャンスタイムがまた巡ってきたので、一本勝負としゃれこんだ。
しかも今回は、これまた一本勝負で持ち出すにはそれなりに腹をくくる必要があるSMC TAKUMAR 105/2.8の長め中望遠を装着。
レアな日のレアな装備で東京を歩いた。
『銀残し』 × SMC TAKUMAR 105/2.8
出発
まずは久しぶりの105mm中望遠に脳をアジャストするために、新幹線の駅にて。
初っぱなから無駄にドラマチック。
この辺の、
「まぁ…時には思い切ってウソついちゃうのもいいんじゃないすか?」
という振り切り具合は、FUJIFILM(フィルムシミュレーション)のお行儀の良さとは一線を画していて、そういうところにも惹かれちゃうんだPENTAX。
上野
上野。
物理的にも写真的にも湿度が凄い。
あっは〜ん。
たまんないっすね、こういうの(極主観)。
無加工…つーたら非常に語弊がある(要するにカメラ内自動レタッチ機能をして、カスタムイメージだのピクチャーコントロールだのフィルムシミュレーションだのと呼んでいるわけで)けれど、SDカードから取り込んだ後は何もせずにこのままお出しできちゃうの…やっぱり楽だし良くないですか?
暗いところからズズズズッと立ちあがっていって、あるラインを境に突然ポンと弾けるように飛ぶハイライト。
このじゃじゃ馬加減が、時々思いがけない臨場感を生んだりする。
青山〜神宮外苑
地下鉄を降りてやって来たのは、青山四丁目付近。
ここから神宮外苑を通って原宿方面へ歩きつつ、最終的に雨の明治神宮を参拝してからお仕事に向かおうという魂胆。
距離にして6〜7km? じっくり一時間半程度はこのレアな機会を味わいたい。
いやほんと、チャンスタイムだらけで困っちゃうw
…凄いの来てしまったね、これは(自画自賛は大事)。
オールド中望遠を開放で使うとどうなるかのお手本のような。
有名なイチョウ並木も、3月末ならこんなもんですよ。
だけど、そのもの悲しさと小雨の組み合わせ。加えて、傘を差して足早に目的地を目指す人。
全てが「陰」方向に向かっているのに、そこまで鬱々とはならないさじ加減でまとめてくれる『銀残し』凄くない? …というのは、褒めすぎか。
神宮球場と新国立競技場はデカすぎて収まらなかったw
けど、都会のど真ん中に突如現れる神殿めいた荘厳な雰囲気は堪能できた。
〜原宿駅前
国立競技場を離れ、一路原宿方面へ。
外苑がチャンスタイムばっかりで、けっこう時間が押してしまっている…。
……だよね〜。
金、無いよね〜。
わかる〜。
なんか、2回目〜これ〜。
渋谷でも見た〜。
明治神宮
ようやく明治神宮に到着。
しとしと雨降りの平日だってのに、境内は人だらけだった。
…しかし、ほぼ日本語が聞こえない。
ここにいる人たち、95%は外国人観光客の皆様です。
こうして目の当たりにすると、びっくりするわインバウンド需要。
原宿駅
最後は原宿駅〜代々木駅を経由して地下鉄で目的地へ。
雨 × オールド中望遠 × 『銀残し」、堪能いたしました…。
光が丘
…と思ったら、諸事情で時間調整が発生してアディショナルタイム突入w
光が丘という都営大江戸線の終点。
まったく初めての街。一切の土地勘無し。
なんかデカい公園があったのでちょっとだけウロウロ。
更にオマケ。
最後だけ、カスタムを『Lomo_CN』に切り替えた。
目が完全に銀残しモードだったので、こんな日でもめっちゃ鮮やかに写っている気がする。
もう少しだけアディショナルタイムは続くんだけど…レンズも交換したので、以下次回へ!
今回のお供
おらおら! Amazonでもよりどりみどりじゃ。
名レンズと名高い、35/2セットとかあるぞ。
ちょっとでも、
「銀残しチャンスタイム…有りだな…」
と思ったのなら、それはもう深淵への入口。いらっしゃいませ。
この描写の中望遠が、馬鹿みたいなお値段で…と書こうとしたら、意外とするのな今!
改めて、お爺ちゃんに感謝。
変換リングもお忘れ無く。
これも何度も言うけど、あの野暮ったいマウントアダプターの厚みがまったくない「ツライチ」でオールドレンズが装着できるのは最高だぞ。
でも…これはできれば純正を買ったほうがいいぞ!