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カメラとレンズの話② Canon 7s

レンジファインダーへの憧れ

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レンジファインダーのカメラがずっと欲しかったのです。
理由は単純明快、

「かっこいいから」!

…いやまあ、かっこよさの基準は人それぞれなので、一眼レフを悪く言うつもりは毛頭ありません。
ただ、やっぱりレンジファインダー機の天面が平らで全体的にソリッドなあの形は一眼レフよりかっこよく見えてしまうのです。

メインで使っているFUJIFILM X-T30は、価格と性能のバランスに負けて(と言うのも失礼な話ですが…)購入したものの、心の片隅で、
「Pro-3とは言わないからPro-2…もしくはX-E3とかにしても良かったかな…」
みたいなことを考えている自分がいることには気付いていました。

フィルムカメラに手を出した時も、最初は手持ちのレンズを活用できる一眼レフを買ったのですが…やはりレンジファインダーのかっこよさを手の中に収めたいという欲求は強まってきて、まあ我慢できず買ってしまったと。

王者に最後まで挑み続けた機械

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フィルムでレンジファインダーと言えば、誰もがM型ないしはバルナックライカを思い浮かべると思います。
カメラとしての完成度、高級感、ステータス…確かに抜群なんでしょうね。まさにカメラの王者。

当然、日本のメーカーもライカに追いつけ追い越せで技術開発を続けたものの…最終的にはライカM3の圧倒的な完成度の前に敗北し、その後は一眼レフで市場を席巻したという話は、カメラ好きな方には今更も今更な歴史でしょう。

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で、このCanon 7sは、一眼レフへの転換前にレンジファインダーで王者ライカに挑戦し続けていたCanonが最後に生み出した製品なのです。

坂上田村麻呂が圧倒的な武力で蝦夷…東北地方を制圧した際に、最後まで抵抗した蝦夷の英雄・アテルイ

ペルシアの大軍勢を前に一歩も引かず、テルモピュライでこれを迎え撃ったスパルタ王・レオニダス。

家康に一矢報いるために「真田丸」を築いて乾坤一擲の大勝負に出るも敗れた真田信繁

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…そして、王者ライカに最後まで挑戦し続けたCanon 7sですよ。絶対不利の状況でも諦めず、一筋の活路を求めて抗う姿こそ男のロマンなわけですよ!

ちなみに↑の写真で装着しているレンズは、Canon永遠のライバルであるNikonの銘玉『Nikkor-h c 5cm F2.0』。国産連合軍です。

…いやまあ、安いんですよ。

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そんな「散りゆく者のロマン」に満ち溢れた機械がボディーのみの中古良品で、¥17,800で手に入るとしたら、これはもう買うでしょうあなた。僕は買う。いや、買ったw

なんせ、眺めるだけ眺めていたライカM2と比べてお値段10分の1ですよ?

果たしてM型ライカにこの価格差を納得させられる価値があるのか? と聞かれると、正直なところ僕レベルではわかりません!(身も蓋もない)

だって、実際のところ性能も使い心地も申し分ないんだもの。見た目なんか、むしろライカより好みなぐらい。

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その上、ライカにはついてない露出計も内蔵しているので、初心者の僕でも安心して使えていいんじゃないかなとか。

なんか、中古市場ではこの露出計を動かすのに電池が必要っていう謎の理由で扱いが悪いらしいんですが、ちょっと何言ってるのかよくわからないですね…。

電子回路を使ってるから、基盤が壊れたらもう直せないって話なんですかね? シャッターは機械式なので、露出計壊れちゃったとしても写真は問題なく撮れるんですけど…解せぬ。

ちなみに僕はこの内臓露出計、デザインも含めてとても好きです。周囲の明るさに応じてオレンジ色の針がみょんみょん動くのも、なんだか健気です。頑張って測光してくれている感じが愛おしい。

合わせるレンズはL39マウントの名品を

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レンズは基本の35mmと50mmを1本ずつ同時に購入しました。
35mmのほうは、我らが長野県が世界に誇るレンズメーカー・コシナの『フォクトレンダー カラースコパー35mm F2.5』。
50mmは、先ほどもちょっと紹介した『Nikkor-h c 50mm F2.0』を選びました。

どちらも中古良品で¥20,000以下。
写りは折り紙付きという2本でこの価格…L39やM42マウントの国産レンズは、お財布に優しい銘玉が多いのが嬉しいです。

やっぱり…かっこいいので全部良し!

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なんか、結局値段の話になっちゃいましたが…実際にレンズ装着してみたら

うん…かっこいい! 僕の選択に間違いなし!

確信できました。
本体の見た目が素晴らしく好みなのと、メタルのひんやりした触り心地もたまりません。
更に、健気で可愛い露出計。
ダイヤルを回してブライトフレームを切り替えるギミックも、男心をくすぐります。

あとは…バシバシ写真を撮るのみ。
既にフィルム1本撮り終えているので、折を見て現像に出そうと思います。