ついに……リバーサル!
中判カメラを始めてからというもの、交流のある写真クラスタの皆様から事あるごとに、
「リバーサル(ポジ)やらないのはもったいないですよ!」
という熱い布教を受け続けていたものの、同時にリバーサルは難しいという話も聞いており二の足を踏んでた僕。
そこで最後に背中を押してくれたのは……やっぱりブロニカだった。
何本かフィルムを通してブロニカと付き合ってみて、なんとなく、
「これなら撮れるんじゃないか?」
と思い始め、やるなら今かと一念発起し初のリバーサルフィルム撮影に挑戦した次第。
舞台は石神井公園
前回、KFでの写真を紹介した石神井公園。
ここにブロニカも連れてきていた。
我慢できずに新幹線乗る前に1枚撮っちゃったので…残弾は11(笑
初のリバーサルフィルムが、僕に何を見せてくれたのか……では、どうぞ!
1枚目。
…いい…とは思う。だけど、恐らく露出オーバーだこれは。
(2023/03/10修正)
スキャンの設定を見直してみたところ、下の写真のようにかなりグラデーションが綺麗に整った。…スキャンにも気を遣わねばならぬかポジ。確かに難しい!
2枚目。
現像終わりのこのポジを、スキャン用のライトボックスに乗せた時……震えた。
これがリバーサルフィルムなんだと思った。
壁面の鮮やかな白と、陰影。そして……この深い空の蒼たるや!
梅の木。
もう、正真正銘のどピンク。
スキャンしただけで何もいじっていないのに、痛いほどの鮮やかさ。
そして……やっぱり、空。
地下からの湧き水が溜まる池。
四角く囲まれた水源の透明感。
空を写す水面の色合い……。
(2023/03/10追記)
こっちも設定を見直してみたところ、水面のブルーが落ち着いてシャドウも締まった感じがする。
……またしてもリバーサルの洗礼。
露出が本当に難しい。
戒めの1枚に。
これも少し飛ばしてしまった感がある。
だけど、道の乾いた質感や向かって左手の生け垣についたコントラストは割と気に入っている。
陽光照り返す葉っぱか、陰に潜む花か……露出をどちらに合わせるか、迷いに迷った。
2枚行くという選択肢もちらりと脳裏をよぎったけど…なんだかそれは潔くない。
失敗もまた勉強! ままよ! と、葉っぱに合わせてバシャーン!(シャッター音)
陰に隠れた花の密やかさが現れた(と信じている!)1枚になった。良かったー。
構図としては、こっちをベストに推したい気もする!
枝に覆わせた空の下に仲良く並んでいるふたり……物語がある。きっと。
けれども、やっぱり今回は「色」に軍配を上げた。
(2023/03/10追記)
これも再スキャンしたら青が改善したと思う。…どう?
葉の落ちた木は、中判ならぜひ撮りたいと思わせる被写体。
枝振りの1本1本をしっかり描くレンズの力よ。
ど真ん中に置いて撮った。
下から上へ、深くなっていく空のグラデーションもたまらないね!
下から地層が積み上がっていくようにも見えるな…とか思いながら撮ったと思う。
実際には手前から奥へ……なんだけど、三次元を二次元に落とし込む感覚が、「写真」って感じで面白いと思う。
最後の1枚も、思い切って挑戦した。
リバーサルフィルムは明暗差に弱いことはレクチャーされていたけど、あえて。
やっぱり空の蒼は飛んでしまっていたんだけど、全体的にかぶったマゼンダが、どこか夢の中のような光景を作り出してくれた。
リバーサル…凄かった…。
現像に出していたポジ(VELVIA)が返ってきましたわー!
— たけ (@Take9_tw) 2023年3月8日
やっば! なんだこれ!? やっば!! pic.twitter.com/PT4tt4Lr2s
リバーサル凄い。
凄いリバーサル。
フィルム自体も高い。その上、現像代もネガよりはるかに高い。
禁断の計算をしてみたら、1ショット単価は驚きの約260円だ!
……考えてはいけない。考えたら、すくむ。進めない。
考えずに飛び込んだ先の未体験ゾーンに、楽園がある。多分。
現像から返ってきたネガをライトボックスに広げた瞬間の、あの言葉にならない美しさ。宝石のようだよ。
だから僕も、まだそれを体験したことのないあなたにこう言う他ない。
「リバーサルやらないのは、もったいないですよ」
と。
今回のお供
This is Reversal
…なぜか今、Amazonだとネガよりも安い。8,000円切ってる(※2023/03/09)。
飛び込め。飛び込んでしまえ。ネガより安い(2回言う)。
今回の現像は、Twitterで教えていただいたこちらにお願いした。
FUJIFILMのラボ以外では、日本で唯一の自前のリバーサル現像機を備えたお店とのこと。
凄いぞ奈良!
僕はPayPayユーザーなのでヤフー店にしたけど、楽天にもある。
公式Twitterアカウント。