こんばんは「ISO400を考える会」のほうから来ました。
突然ですが、ISO400ってどう思います?
……。
…………。
まぁ待ちんさいよ。ワシ別に頭わやんなったりしとらんけぇ。うん。まあええから! ええから、そこ座りんさいや。そがぁに、
「うわ、やねこいやつ来たわ…」
みたいな顔せんでええけ、な?
ISO400って、いい感度だと思うんですよねぇ。
思えば、僕の好きなフィルムって、
- 永遠のスタンダード FUJIFILM Superia X-TRA400
- この青に惚れる Kodak ULTRAMAX400
- 長巻を教えてくれたあなた Agfa APX400
- ブロニカのお供は決まり ILFORD HP5+
…と、みんなISO400なんですよね。
今回の写真もみんなそうなんですけど、X-TRA400が好きすぎて、
ねえ、ほら、こんなの作っちゃうくらいで。
それに、
「晴れたらセンパチ」(晴れの日はF8に絞って1/1000秒で切ればきれいに写るよ)
なんておまじないが、昔から唱えられていたりするでしょう?
あれって、ISO400を想定してのことなんですってね。
最近は、開放F1.2なんてレンズもごく普通に出回ってますから?
皆さんできるだけ低感度で…ISO100と言わず、拡張でISO64から行けます! みたいなカメラ使って撮られるのが当たり前みたいになってますけど…基準って人それぞれでいいんじゃないかなと思いましてね。
じゃ、僕の場合どうなんだ? って話になると、
「ISO400って…僕にとっての基準かも」
なんて考えたりね、するわけでして。
もうちょっと、真剣に(?)ISO400と向き合ってみてもいいんじゃないかということで、
「ISO400を考える会」
を、ここに立ち上げてみようかと。
ISO400の魅力とは何か? ということになると、まずなんと言っても、
「汎用性」
の一語に尽きるんじゃないかなと思います。
日中から夕暮れの時間帯まで、およそどういう時間帯でも過不足無く撮れる感度。
また、晴天でも雨でも大丈夫な天候を選ばない感度。
屋外、屋内も問わない感度。
これが、ISO400。
あと、ノイズの話でもISO400は気持ちよく許容できる範囲に収まっているなと思うんですよね。
僕は割とノイズ許容主義と言いますか、「ノイズがノイズが!」と目くじら立てなくてもいいじゃない…というお気楽タイプではありますが、デジタルで撮るなら少ないに越したことは無いつーのも理解できます。
そこで、ISO400。
このぐらいならもう全然気になりませんよってカメラがほとんどでしょう?
フィルムの時代もそうだったんじゃないかなーとか。
「ISO400までなら…まぁいいかぁ」
っていう、そんな感じ。
フィルムメーカー各社がユーザーの最大公約数を探っていった結果たどり着いたのがISO400。
…と言うのもなんかもう寂しい感じになってますけどね。
でも、ISO400のフィルムって名品が多い印象があるんですけど…どう思います?
Portra400、使ってみたいですねぇ。
数あるPortra名の中でも400が一番っていうお話、けっこう聞く気がします。
…つーか、たっけ!
ISO25600だの51200だの使える機械がゴロゴロ転がっているこの時代に、何をそんな細かいことで熱く語っているんだ? という向きもありましょう。
だいたい、400になんて設定しちゃったらピーカンでF1.4もF1.2も開放で使えないじゃないかというのも。
でも、僕の場合は逆なんですよね。
絞る楽しみを教えてくれる感度でもあると思うんです、ISO400は。
「一段絞れば行ける? …しゃあない、二段いくか」
という機械の限界とのせめぎ合い。
相談、対話と言い換えてもいいかもしれません。
撮り手とカメラ、双方のコミュニケーションが気持ちいい感度。
それがISO400。
俺のカメラは、電子シャッターで1/25000まで余裕で切れますから?
…そこはちょっとこらえてつかーさいよ。
僕のPENTAX KFは1/6000、Nikon Dfは1/4000が最速なんですって…。
フィルムカメラなんか言うに及ばずですよ。
F801という例外中の例外を除けば、みんな本当にそれだけ出てるのかもアヤシイ1/1000が最速なんですよ…。
二眼レフチームに至っては、1/300っすよ? どーすんのよこれ…。
あと、大口径ばかりがレンズじゃないぞっていうのを教えてくれるのもISO400さんじゃないかと思うんですよね(もはや「さん」付け)。
僕だけが勝手に言っている格言で、
「開放F3.5のレンズに外れ無し」
というのがあるんですが(笑)、手持ちのレンズだけで見ても、
- Super Takumar 35mm F3.5(今回の写真は全部これです!)
- NIKKOR-H 50mm F3.5(ブロニカ!)
- Novar Anastigmat 75mm F3.5(イコンタ!)
- HEXANON 85mm F3.5(コニフレックス!)
どれも手放せないと言うか、本体と一緒になってるんでどうしようもないと言うか…。
まぁともかく、素晴らしい写りだなって品々。
他にも、ライカのElmar 35mmと50mmはいずれも 開放F3.5です。
僕のはパチモンのFEDですけど…あれも50mm F3.5で良い仕事してくれます。
レンジファインダー用だと、Canon lens 25mm F3.5が凄い良いとか。
そういう、いわゆる「スローレンズ」と呼ばれる範疇に括られている中にキラキラ個性が光る逸品が多い。
そんな、ぱっと見には地味な存在に思えてしまう彼らを最大限に輝かせてくれる感度というのが……そう、
「ISO400」
つーことなんですよ! ……多分!!
というわけで、色々な角度から今回はISO400さんを褒め称える記事を書いてしまいました。
ここまで読んでくださった方ならきっと、
「そうかぁ…。じゃあ明日は、ISO400固定で撮ってみようかな」
と思ってくださったんじゃないかと思います! 思おう!
そしてあなたも今日から共に、
「ISO400を考える会」
の一員になろうじゃないか。
じゃ、言うことはもう全部言ったんで…あとは今日撮った写真をだだーっとどうぞ!
…しっかし、今日のは見事なまでに緑色ばっかりだな。
山の上は今が新緑の季節!!
今回のお供
KFぐらいのスペックだとね、ちょうど良いのよ。ISO400。
使ったらわかるって。この気持ちいい感覚。
Elmarが王様だとするなら、これなんかは庶民も庶民なんだけどね。
「侮れない」とか「値段の割には」なんて評価の仕方じゃ失礼なぐらい、本当にいいレンズだと思う。
Takumarはどうしても代表格の55/1.8ばかりが注目されるけど…使ってみてほしいよなあ。
こっちも持ってるけど、これもいいよ。28mm。
そして、F3.5。
F3.5に外れ無し。
24mm F3.5もどこかで入手したいね。